MorselFlow

食費と選択肢の話

食べ方を責める前に、「食べられる価格か」を考える。

「健康的に食べよう」と言っても、誰にとっても同じように簡単なわけではありません。価格や所得、店までの距離によっても、選べる食事は変わります。

FAO、IFAD、UNICEF、WFP、WHOが共同で公表した『世界の食料安全保障と栄養の現状2026』は、健康的な食事の最低コストと、それを所得から負担できるかを国際的に推計しています。

2025年、世界の約26.9億人が、健康的な食事の最低コストを負担できませんでした。

SOFI 2026の国際比較指標。価格は購買力平価で調整され、各国の家計簿上の通貨額とは異なります。出典:UN Nutrition, SOFI 2026 key figures

負担できない人は減っても、食事の最低コストは上がりました。

健康的な食事を負担できない人口は、2021年の29.7億人・37.4%から減少しました。一方、世界平均の最低コストは2017年の2.94から2025年の4.28購買力平価ドルへ上昇しています。

同じ世界平均でも地域差は大きく、アフリカでは2025年に66.6%が負担できなかったと推計されています。食の選択は、個人の知識だけでは説明できません。

この4.28ドルは、日本の一日の食費ではありません。

購買力平価は国際比較のための換算です。また、「健康的な食事」は各国の食品ベース食事指針を満たす最低コストとして推計され、好み、調理設備、移動時間までをすべて含む家計モデルではありません。

WHOによるSOFI 2026公式掲載ページ

食事だけを見て責める前に、価格や時間も一緒に考える。

記録は、食べ方を責めるためではなく、生活の現実を見るために。

MorselFlowは、買った食事や簡単に済ませた食事を失敗と判定しません。写真に残し、どんな選択が続いたかを見返せます。

価格、時間、手に入るものの中で選んだ食事も、その人の食事の流れです。

本記事は国際統計を一般向けに紹介するもので、個人の食費や栄養状態を判定するものではありません。購買力平価による世界指標を、日本の家計金額へ直接換算することはできません。