MorselFlow

料理名と言葉の話

「低脂肪」より「香ばしい」——料理の名前で選ばれ方は変わる?

同じ野菜でも、「健康的」と説明するか、「香ばしく焼いた」と伝えるか。変わるのは言葉だけでしょうか。

スタンフォード大学の食堂で、同じ野菜料理に4種類の名前を付け、選ばれ方を比べました。使ったのは、基本的な名前、健康を強調する名前、制限を強調する名前、味や調理法を詳しく伝える名前です。

食欲を刺激する名前では、基本名称より選ぶ人が25%多くなりました。

大学食堂で同じ野菜を4種類の表現で提示したフィールド研究。比較値は食欲を刺激する表現と基本名称の差。出典:JAMA Internal Medicine(2017)

「健康のため」より、「おいしそう」が先に届く。

健康を前面に出す言葉は、野菜を義務や我慢の対象として見せることがあります。一方、味・香り・食感を具体的にする言葉は、その料理を食べる経験へ注意を向けます。

数字を隠す必要はありません。ただ、数字だけが料理の説明ではありません。

選ばれた量は、実際に食べた量と同じではありません。

研究は一つの大学食堂で行われ、盛り付け後の残食までは測っていません。料理、文化、価格が違えば結果も変わり得ます。また、言葉だけで味覚そのものが変わったと断定する研究でもありません。

確かに言えるのは、同じ料理でも、説明の仕方が選択と提供量に関係したということです。

「良い・悪い」より、香り・食感・調理法で食事を見る。

食事を、栄養値だけの名前にしない。

MorselFlowは栄養の傾向を見せますが、写真には焼き色、盛り付け、その日の食卓も残ります。

「炭水化物が多かった日」だけでなく、「温かいカレーを食べた夜」として振り返る。その両方が食事の記録です。

本記事は研究を一般向けに紹介するもので、個別の栄養指導ではありません。選択・提供量と実際の摂取量は同じではなく、研究環境以外で同じ結果を保証するものではありません。